母親と小さな女の子、そして子犬。桜が舞い散る季節には、共に幸せな日々を過ごしていたであろう描写から、新緑しげる季節に移ると、大きな木の根本に置かれたダンボールの中の子犬はリードを外されます。
母親と小さな女の子は、目に涙をため、
「親切な人に見つけてもらってね。」
と、優しい言葉をかけますが、その次のナレーションでは親子を痛烈に批判します。
「優しそうに聞こえても、これは犯罪者のセリフです。
どんな理由があろうと、どんなに心を傷めようと、動物を捨てること、虐待することは犯罪です。」
水彩の柔らかく暖かいトーンのアニメーションで、親子と子犬の悲しい別れを描いたと見せかけて、子犬を遺棄する親子を犯罪者と呼び批判するACジャパンのCMです。日本動物愛護協会を支援するために作られました。
絵本のような優しい世界観の中で、突然発せられる”犯罪者”という強い言葉に、ハッとさせられた方も多いかもしれません。
CM動画はこちら
簡単に出来てしまうペットの遺棄、その行為は犯罪であるという認識を、私たちは強く持たねばいけません。そして、飼えなくなるような環境の変化が予め予想されるのであれば、そもそも動物を飼うべきではありません。世の中には可愛いペットの動画が溢れています。実際にペットが飼えなくても、このような動画でも十分楽しいですよね。
ペットを飼うことを想像したとき、ペットとの楽しい生活や、癒しなどの得られることばかりに気が行きがちですが、ペットを飼うことによって失うものもあります。例えば、
●ペットの一生にかかるお金
●トイレの掃除や給餌などのお世話、お散歩などにかかる時間
●病気になったときの対応
●災害時の対応
などです。これからペットを飼いたいと思っている方は、上記の項目も含めて一生飼うことができるか?ペットにまつわる全責任を負えるのかを考えてみましょう。
しかし、一生飼う覚悟が出来た上でのペットとの生活は、素晴らしいものとなるでしょう。重い責任と覚悟の向こう側には、言葉では言い表せないペットとの幸せな生活があるのです。