東日本大震災が起きた年の11月に、山口千津子先生による講演会が福岡で開催されたときの記事です。数年前のものになりますが、現場の貴重な内容を当時聞くことができましたので、ここでも再度紹介させて頂きます。

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2011年11月23日(祝)13時30分~16時30分まで開催された「震災後の動物たち ~現状・私たちにできること~」講演会に参加しました。

内容は前半「東日本大震災の被災動物支援の報告」、後半「私たちにできること」の2部構成でお話されました。
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前半の報告では、東日本大震災が発生した時から山口先生がどのように連絡を取り始め支援活動を始められたか、また「緊急災害時動物救援本部」が設立された経緯などをお話頂きました。

今回の支援活動の中で、最初の壁になったのが「ガソリン不足」だったそうです。阪神大震災後、日頃から動物救援の準備をしていた「緊急災害時動物救援本部」では支援物資などはすぐに集まったそうですが、その物資を実際に被災している方々へ届ける手段がなく大変困ったそうです。

また、関東と東日本の間でペットに対する意識や飼い方の違いも大きく、支援をする際に避難所でのマナーや車内避難生活の危険性などを理解してもらうのに多くの時間を要したということでした。

今もなお福島の20km圏内では、多数の動物たちがさまよっているようで、野犬化の問題や出産ラッシュで数が増え、悲惨な状況が続いているとのことです。引き続き、行政と連携して保護活動を続けているとのことでした。
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今回の被災動物を保護するためのシェルターも各地に設置され、それぞれの地域に適した形のシェルター運営がなされているようで、東京都日野市に新設されたシェルターのセンター長に山口先生が就任され、今も休みなく活動されているということでした。

後半の報告では「私たちにできること」という内容で、ここ福岡でも震災にあう前にできるシステム作りについてお話いただきました。何よりも重要なことは日頃から備えておくということ。そのために、今回の支援活動で見えてきた問題点や改善できる点、事前に準備できることなどを教えていただきました。

[良いシステム作りのために必要な取り組み]
①地域防災計画
②動物救援本部の設置
③人と動物双方の専門部局や消防・警察との連携
④マニュアルの作成
⑤ボランティア登録と教育・トレーニング
⑥市民啓発

東京都では「同行避難」を提言しているようで、都民への啓発や市民ボランティアへの講習会などすでに準備が進んでいるようです。この福岡でも早急に防災計画を立て、「良いシステム作り」を実行に移す重要性を改めて学びました。

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