防災共創プラットフォームへ

インタビュー

2017年6月に設立された「防災共創プラットフォーム」の事務局を運営されている福岡地域戦略推進協議会の神田橋幸治氏に、団体の防災活動についてインタビューしてきました。

◉「防災共創プラットフォーム」とは、

福岡地域戦略推進協議会・Pop-up Commons準備委員会・福岡市の3者で構成される団体で、市民、企業、NPO、行政などが日頃から協力し、有事の際に速やかに連携できる関係づくりや、未来の防災を担う仕組み・製品を生み出すことを目指し、現在は、旧大名小学校の福岡地域戦略推進協議会事務設置しています。

主な活動内容は大きく3つ:
①防災チャレンジの支援(企業等による防災連携の取り組み支援)
②「共創により防災先進地域を作るワークショップ」の開催
③防災に関する情報発信,各種取組の連携促進
※「防災共創プラットフォーム」設置プレスリリースより

初年度2017年の活動実績は、
①防災チャレンジの支援
Pop-up Commons の実証実験(トレーラーハウス)
→移動可能なトレーラーハウスで、支援が必要な場所へ出動し、休憩室や宿泊場所として開放することを目指し、様々な支援を行える体制を平常時から実証実験をし、備えている。

コミュニティ単位のローリングストック実証実験実施
→プレミアムウォーター株式会社と連携し、福岡市天神のibb fukuokaビルにて、コミュニティ単位で同社のウォーターサーバーを導入し、ウォーターボトルの在庫を共同管理する仕組みを検証。

②ワークショップ
防災共創ワークショップ
→2017/9/3(日)舞鶴西公園(福岡市中央区城内)にて実施。防災キャンプ出展者等によるインプットを行ったのち、グループワークやアイデアマーケット(人気投票)を通じて、防災先進地・福岡の未来をデザインするワークショップを開催。市民35名が参加、人気投票で上位に上がったアイデアを実現化に向けて活動中。

ロボットアイデアソン
→2018/1/12-13福岡銀行本店にて開催された「ロボットアイデアソンぼくらの未来創世物語」に参画。県内21校112名の学生が参加し、防災をテーマにロボットを用いた未来の社会をデザインしたアイディア「家で見守る、そばで見守る」が最優秀賞を獲得。このロボット企画は、市内のロボットベンチャーが実現に向けて実証中。

③情報発信
福岡市主催の防災イベントや地域の防災訓練などへの参加を通じた情報発信を実施。

◉「防災共創プラットフォーム」の活動を聞いて、
事務局の体制的には、人手が十分に足りていないということもあり、活動件数には限りがあるものの、各企業や団体からの相談も日頃受けながら、FDCならではのネットワークと知識を活かして、日々取り組んでおられるようです。

2018年度も様々な実証実験を企業と取り組んだり、2017年度のワークショップで出たアイディアを実現化したりなど、年度の報告が楽しみですね。

最後に今後の防災共創プラットフォームについて、神田橋さんに伺ったところ:
これまで様々な企業や団体と事業を取り組んだうえで、福岡の防災プラットフォームとしてまさに今必要なものは【共助】であると言われておりました。

公助→行政が年々の災害状況を分析しながら、有事に向けた体制を整えている
自助→各自の情報を得ながら、有事に向けた準備を整えている

上記は以前に増して、近年の災害状況を受けて向上していると見受けられるが、この二つをつなぐ【共助】が弱いと感じているそうです。

自助は、家庭で準備をしていても実際の有事は、勤務中、外出先など様々な場合が想定されます。その際に、普段から【共助】の心得と知識を有していれば、互いにどこにいても助け合うことができ、これが実際有事の時には、大きな力となるそうです。

2019年度は【共助】をテーマに、防災訓練を地域だけではなく、サークルやスポーツチーム単位で実施したり、すでにコミュニティが出来上がっているところと連携して広げていく取り組みを予定しているそうです。

まさに、「いぬねこカウンシル福岡」のような団体も一つのコミュニティであり、私たちのネットワークを通じて「ペット防災」に関わる【共助】を広げていくことが重要だなと改めて認識する良い機会となりました。

今回取材を受けてくださった「防災共創プラットフォーム」とは、引き続き情報共有をしながら連携していければと思っています。

神田橋さま、お忙しい中ご協力ありがとうございました。

Similar Posts