平成 28 年(2016 年)4 月 14 日 21 時 26 分、熊本県熊本地方で発生した地震から、本日で4年が経ちました。

ペットの被災状況も当時からネットやメディアなどでも伝えられましたが、その被害状況を環境省がまとめたレポートをご紹介します。

熊本地震におけるペットの被災概況

 

▼被災地のペット避難概況(文章引用)

熊本地震では、地震の揺れによる家屋の倒壊や土砂災害により多くの人命が失われました。 被災地域のペットについては、命は助かったものの負傷したり、地震の揺れに驚いて逃げ出 し、放浪状態となったペットが多数あったことが分かっています。

熊本県県内の犬の登録頭数は 112,543 頭となっています(平成 25 年 3 月 31 日現在)。一 方で、県の動物飼養実態調査や(一社)ペットフード工業会の調査から、登録せずに飼われ ている犬も相当数いるのではないかと推測されます。猫については、登録制度はありません が、動物飼養実態調査等から県内では 10 万頭程度が飼われていると推計されます。

環境省では、熊本地震において開設された避難所を巡回し、ペット同行避難者の避難状況 を確認しました(環境省,2016)。巡回調査は熊本市を除く 16 市町村 136 カ所(のべ 147 カ 所)で実施し、この内、調査時とそれ以前に同行避難があったとされる避難所は 85 カ所あ り、調査を実施した避難所の半数以上(62.5%)で同行避難がみられました。

一方、調査時に ペットの同行避難が確認された避難所は 50 カ所(36.8%)と、同行避難情報があった避難所 (85 カ所)の約 6 割に減少していました。その要因として、避難所屋内への受け入れが拒否 されたこと、飼養者が他の避難者に配慮してペットと移動、またはペットだけを家に置いて 来たこと等が考えられます。


上記からもわかるとおり、同行避難の認識は低く、避難所ならびに仮設住宅でのペット共存の理解は、まだまだ課題があるようです。

平常時から、ペットも一緒に避難ができる施設の体制や運営方法など、地域で話し合いある程度のルールを決めておくことが必要不可欠であることを改めて認識できるレポートともなっています。

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